【アジア大会で歌う】インドネシアで見いだした日本人のビジネスチャンス

こんにちは!インドネシア好きライターのひより(@hiyoriworld629)です。

いきなりですが先日、インドネシアのスマトラ島で開催された”Asian Games(アジア大会)”に参加してきました。

この参加というのは「観客」としてではなく「歌手」としてです。

え?歌手として仕事してたっけ?と思った方もいるかもしれませんが、歌手として仕事を引き受けたことは今まで1度もございません。

ちなみに歌もそこまで上手ではありませんw

ではなぜプロの歌手でもないわたしが、アジア版オリンピックと呼ばれるアジア競技大会に歌手として呼ばれることになったのか。

スマトラ島パレンバン会場の様子とともにレポートしていきます。

 

Asian Games(アジア大会)とは

アジア競技大会は、アジア・オリンピック評議会(OCA)が主催(第9回大会まではアジア競技連盟主催)するアジア地域を対象にした国際総合競技大会で、原則4年ごとに開催されます。1951年にインド・ニューデリーで第1回夏季大会が行われ、冬季大会は1986年に札幌で初開催されました。

出典:公共財団法人日本オリンピック委員会

アジア各国から、国を代表する選手が集結し競い合うスポーツの祭典。
4年に1度しか開催されず、種目もオリンピックと同様であることから「アジア版オリンピック」とも呼ばれているようです。

2018年にインドネシアで開催されたアジア大会は、会場がジャカルタ(ジャワ島)とパレンバン(スマトラ島)の2箇所。(9月2日に閉幕済です)

参加国45カ国
選手総勢1万人強
400競技462種目
ジャカルタ会場の収容人数7万人

この数字からわかる通り、かなり大規模な大会だと言えるでしょう。

 

なぜアジア大会に歌手として出場することになったのか

冒頭でお伝えした通り、わたしは歌手ではございません。
なんなら、そこまで歌も上手くはありません。

なぜこの権威ある大会に、歌手枠で参加することになったのか。

実は急遽、ピンチヒッターとして声がかかったのです。

わたしのインドネシア人の友人に歌手(レゲエアーティスト)がいるのですが、彼がもともとコラボするはずだった日本人歌手が急遽参加できなくなってしまった。

だから、代打を探しているとのこと。

  • 日本人女性
  • レゲエの曲がわかる
  • インドネシア語が使える

これらの条件を満たす人材が他におらず、わたしに声がかかったようです。

歌手でも何でもない素人を、いかにもプロに見せかけてアジア大会に出場させるインドネシア人。

日本では絶対にありえない「なんとかなるっしょ」な国民性がうかがえますね。

友人レゲエ歌手アンドレさん。彼とともにコラボしてアジア大会で歌うこととなる。

 

前日スタジオ練習の様子

「日本人が見つからなければ、俺もアジア大会に参加できない!」
「それだけは本当に困る!」
「お金は心配しなくて良いからスマトラ島まで来てくれ!」

と、例の友人インドネシア人歌手に懇願され、しぶしぶと日本からバリ行きのチケットをジャカルタ行きへ変更。

公演日は、8月30日の夜。

当日朝の飛行機でジャカルタからスマトラ島パレンバンまで向かうため、前日にジャカルタのスタジオで練習をしてきました。

大会前日夜、ジャカルタでのレコーディングの様子。

 

ステージで歌うのは計4曲

いやいや、素人に4曲も歌わせるんかい!って思いましたし
いやいや、初練習が本番前日って遅いやろ!って正直どん引きでしたね。

でも、もうここまで来たらやるしかない。
必死で歌詞を暗記し、前日のスタジオ練習は無事に終了。

アジア大会のステージに出るのは、ボーカルがわたしと例の友人
そしてインドネシアで活躍しているバンドメンバーの5人

この計7人でスマトラ島はパレンバンへ向かうこととなります。

 

いざスマトラ島はパレンバン会場へ

スマトラ島の伝統料理「ペンペ」の屋台前で1枚。お土産に1箱もらい喜んでいる。

8月30日の朝、スカルノハッタ空港に集合しそこから飛行機でパレンバンへ。

スリウィジャヤ航空という便でパレンバンを目指します。

しかしなぜかライオン航空の機体の前で記念撮影をしたがるインドネシア人たち。
こういうインドネシア人の感覚、未だによくわかりません。

そして1時間ほどで、ジャカルタからパレンバンに到着。

国土の広いインドネシア。
移動に時間がかかると思いきや、ジャカルタからスマトラ島のパレンバンまでは1時間で着く模様。
意外と近い!

パレンバン空港で1枚。インドネシア人、記念撮影好きすぎてなかなか目的地に辿り着けない。

パレンバン空港には現地のレコーディング会社が迎えに来てくれたため、そこから車で全員で会場まで移動しました。

ワタワタしていて、パレンバン市内の写真をあまり撮れなかったのが残念。

ただ簡単に説明すると、パレンバン市内は道が整頓されていて、予想よりとても綺麗な印象を受けました。

ジャカルタのように渋滞でカオスな状態ではなく、舗装された道路の両脇にヤシの木がズラーッと並んでいる。
よくあるリゾート地って感じでしたね。(アジア大会中だったからかな)

空港から40分ほどでパレンバン会場敷地内に到着し、様々な競技場を横目にステージまでぐんぐん進む。
ちらっとですが、選手村や水上競技場を見ることもできました。

ちなみに、パレンバン会場でわたしたちが実際に歌ったステージはこんな感じ。

わたしたち以外にも、他の国で活躍している外国人歌手や国内のバンドなど、多くのアーティストが会場に集まっていましたね。

ステージ到着後はささっとリハーサルを済ませ、出番の夜まで待機。

なんかここまで来ると、いろいろ吹っ切れて、逆に緊張とか全然しなかった気がします。

 

 

そして夜8時、ついにステージに登場

ステージは思ったよりも本格的で、後ろのスクリーンとか「よくMステで見るやつ!」って思いながらテンション上がりました。

お客さんはノリが良く、わたしがインドネシア語で何か話せば勢いよく反応してくれる。

そんな明るくて陽気なインドネシア人の国民性が、とても歌いやすい雰囲気を作り上げてくれていたように感じます。

人生で初めて

わたし「今日はみんな来てくれてありがとうー!!」
観客「いえーい!!」
わたし「みんなに会えて良かったー!!」
観客「いえーい!!」

っていうのがステージでできたので、もう思い残すことはありません(笑)

みなさま、お疲れ様でした~!!

 

インドネシアにおける日本人の可能性

今回無料でアジア大会に参加することができ(飛行機代やらホテル代、全部現地の音楽会社が負担してくれました)、本当に貴重な経験をさせてもらったなぁ。としんみりしています。

当初は「むりむりむり、歌下手なのにむり~」って駄々こねてましたが、終わってみれば本当に来て良かったと何だか感慨深い気持ちでいっぱいです。

そして、このスマトラ島遠征では新たな発見がありました。

それは、インドネシアには日本人が活躍できる種がたくさん埋まっているということ。

親日国とよく言われるインドネシアは、島や地域によっては日本人というだけで注目の的になりがちです。

わたしレベルの無名な日本人でも、スマトラ島では大勢の人に囲まれ身動きとれず大変なことになりました。

「日本で何してるの?」
「ナルト!ギンタマ!」
「写真撮って!写真撮って!」

最初は数人だけだったのに、この後30人くらい取り囲まれることになる。

バリ島やジャカルタなど日本人が多い地域では珍しがられることはありませんが、スマトラ島などのまだまだ日本人が少ない地域では、日本人はわりと簡単に知名度を上げることができそうな印象。

日本ではテレビに取り上げられることなんて絶対にないわたしが、今回は「日本人」という物珍しさを理由に現地テレビニュースに掲載して頂けました。

(以下、インドネシアの現地テレビニュースLiputan6より)
Andreggae Bawa Pesan Nasionalisme di Panggung Asian Games 2018

また、現在のインドネシアでのトレンドとして、インドネシア在住日本人による動画配信が現地で人気です。
日本人在住者Youtuberによる動画配信が、かなりの再生回数をたたき出してる現状があります。

若い人口が多く、文章より動画が好きなインドネシア人。
これからさらに、日本人がインドネシア語を使って動画で発信することの価値は高まっていくでしょう。

こういったインドネシアの現状を踏まえ、わたしもこれからはWeb以外に仕事の幅を広げてインドネシアで活動したいなあと感じたスマトラ遠征でした。

とはいっても、歌の仕事はオファーがきてももう引き受けないと思いますがw

 

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